「議員提出第1号議案」はどうなった

浅尾議員のブログから知る由となった「議員提出第1号議案」。
「議員さんの月給改正か!きっと給料アップに違いないぞ!」と思い込んで前回、前々回のブログを書いた。
最初に書いておくと、今回はこの「給料アップに違いない!」という思い込みの話。

給料改正するならアップにしろダウンにしろ市議全員が合意に至らなければ市民からは賛同を得られないだろう強く思ったので、その旨を主にfacebookのメッセージ機能を通じて市議会議員に送信した。
これ、以前もやったことがある。
(「4月の議会報告会は? 4」→http://kemanomake.dosugoi.net/e864970.html

きっと反対の立場を取られるであろう浅尾、白井、加藤議員のお三人には聞かなかった。
小野田議員とはfacebook上でコメントを交わしていたので、こちらも送らなかった。
残り長田、下江、丸山、打桐、山崎、柴田議員にメッセージを送り、今回も返信があったのは長田議員だけであった。

しかし長田議員、この人、エライね。
人に質問するやり方としては、直接会う、電話で直接言葉を交わす、直筆の文書で聞く、電子メールで聞く、というのが思いつくところだけれども、多分礼儀としては電子メールで聞くことはかなり簡略化されたものかと思う。
昨今の事情や、実際の社会においても電子メールで質問することは非礼には当たらないと思うけど、まぁ、議員さんの中にはこういう簡略化された礼儀にカチンと来る人もいるかもね。

そンなわけで今回の件は時間も無いこともあったので議会初日(23日)の前日夜にメールを送ったのだけど、長田議員からは翌日朝に返信があった。
長田議員は市議を3期務めていて、かのコンドーム発言で失態を晒してしまったワケだけれども、この反応の速さとしっかり返信してくれる誠実さは市議会議員として実に真っ当であると感じる。
もちろん心の中では「メンドウな市民“様”からクレームが来たなぁ。めんどくせぇなぁ。」と思っているだろうが、所詮心の中なぞ覗けないのだから、行動で誠実さを演出できればそれで良いのだ。
今年は選挙だというのにそれさえできない議員もいるのだから。

さて前置きが長くなった。

その返信の内容は以下の通り。
・今回の議案内容は、人事院勧告に伴う期末手当の支給率の変更。
・月額の報酬については報酬審議会で決められているので変わらない。
・現在の支給率は人事院勧告に基づき決められている。
・手当における支給率を人事院勧告に準拠することについては各議員それぞれ意見があるので全会一致となるかはわからない。
・議論を重ねて採決となるだろう。

こんな感じだった。ここでようやく「議員提出第1号議案」の内容を知ることになった。
その内容はつまり「期末手当の支給率の変更」。

「あれれ、月給額の改正(アップ)じゃないのん?」
「期末手当って、つまりボーナス(年2回か)。しかも実額でなくて支給率?」
「・・・思ったより議員さんの給料が改正(アップ)しないんじゃないの・・・?」

ここでようやく、自分が「議員提出第1号議案」の内容を詳しく把握していないことに気づいたのだ。
これは手落ちだった。浅尾議員もその内容には触れていなかったのだ。

「改正=アップ」は確信が持てるし重要視しなくてはならないけれども、「思ったほど」アップされるものではないのかも?
しかも「期末手当」なら年2回だろうし、この時期に採決するなら来年度からの適用だろうし。
・・・ちょっと大げさに考えすぎたか・・・。

一番の問題は、「人事院勧告が議員のような特別職が準拠するものなのか?」、「議員自身で自分たちの給料を決められる仕組みがおかしいのではないか?」の2点だと考えていた。
・・が、給料の実額が大きく改正(アップ)されないのならば、市民の皆さんも関心薄いかも。
メール送りつけた議員たちにも、「そんな目くじら立てるほどのアップじゃないのに、コイツ(けま)大騒ぎしすぎ、プゲラ」とか思われてたら情けない。

「いやぁ、月の給料の『額』が上がるんじゃないのかぁ・・・」などと、自分の思い込みからの軽率さを反省せねばならんなぁ、と
こ  の  時(23日)  は  、
思っていた。


採決の結果は白井議員のブログで知った。
(「3月議会始まる 2017年02月25日」 http://slmichihiro.seesaa.net/article/447330057.html

その後、浅尾議員からもご自身のブログで報告があった。
(「新城市議の期末手当の引き上げ議案の質疑と反対討論 2017年02月25日 http://asao.dosugoi.net/e949180.html


結果は概ね予想通りで、反対は白井、浅尾、加藤議員の3人で、その他は賛成で可決。
白井、浅尾両議員とも人事院勧告を改正理由にすることのおかしさに触れていて、やはりそういう理屈が成り立つのだな、と得心した。

さて、ここでも新たに知ることとなった事実があった。
・「昨年12月に遡って支給(約3万円アップ)され、来年度は、6月、12月に合わせて約5万円のアップとなること」
・「新城市特別職報酬等審議会は昨年(平成28年)11月24日付けで市長から諮問があり、同年12月27日に答申書が提出されていること」


「来年度からじゃなくて昨年12月に遡って、だって?」
「人事院勧告に準拠することの正当性は全く論じられなかったのか。」
「昨年末にきちんと審議会に諮問されているんだな。そこでは報酬については据え置きが答申されているのか。」


長田議員からの返信から、「期末手当の改正は来年度分からだろう」と、ここでも思い込みがあった。
しかし、結構な金額の上乗せが遡って支給され、審議会からは据え置きが答申されてもいるのに人事院勧告準拠で押し通し、「手当を上げることで、議会改革への覚悟をするものである」とか言っちゃうおかしな理屈の女性議員もいたとかで、別に自分は軽率でもなかったなぁ、と25日になって思うに至った。

これが私の中での「議員提出第1号議案」の結果がわかるまでの顛末だが、この経緯のなかで一番反省しなくてはならなかったことは最初に書いた「思い込み」だ。

「改正=アップ」は間違いではなかったが、改正の対象が報酬(議員の月給をこう呼ぶらしい)と期末手当の支給率では明らかに違う。
浅尾議員のブログもよく読めば議会運営に対して批判を加えていて、その時点では議題内容に対してはまだ慎重な態度だった。

どうも「新城市議会議員多数派の言いだすことは悪いこと」という先入観が私にはある。
もう少し慎重にならなくては。

と反省しておいて。

この件に関しては別にひとつ言いたことがあるし、これらの経緯のなかで色々気づき考えたことがある。
次回はそれについて。  

2017年02月27日 Posted by けま at 10:35Comments(0)新城市議会