山崎市議、交付金不適切申請の件

色んな情報があって、そもそもの問題の中身・本質がわからなくなってきたので個人的に整理してみよう。

まずは発端となった3月10日の中日新聞記事より。

新城市は市民活動に対して資金援助をしていて、その制度を「地域活動交付金制度」という。
その「地域活動交付金制度」に対して「不適切申請」があった。
そして、その「不適切申請」により交付金を得ていたことがわかった。

「不適切申請」とは「虚偽の日付を記載した領収書」のことだ。

「山崎議員が会員となっている地域団体」というものがあって、この団体が外部の業者にとある作業を委託した。
その作業というのは、地元の小川の清掃や樹木の伐採など。

当然この作業には代金が支払われなければならなくて、そのために団体は2年分で90数万円の交付金を受け取った。
この交付金を受け取るためには諸々の書類が必要で、そのなかに「虚偽の日付を記載した領収書」があったわけだ。

そもそも、こんなことがなぜ浮かび上がってきたか?

記事によれば今月初め(3月初め)に別の市議が領収書の不備を市側に指摘して、市が調査した結果わかったもの、ということだ。

(これ、結構大事だ。市は気づいていなかったわけだものね。)

で、どんな不備かというと、領収書の日付と支払いのあった日付がズレていたのだ。
領収書の日付は「2月末」、支払いのあった日付は「2月から数か月後」、ということが判明したとのことだ。

(これ、つまり「業者がお金を受け取った」という証拠(業者が書いた正しい領収書)があった、ということだよね。
その証拠が地域団体側に残っていたのか、業者側が何らかの形で残していたのか?)

とまれ、ここまでの書き方では、業者への支払い金額には問題は無い感じ。
日付の違いはあれども、業者へは正規の金額が渡ったようだ。

さて、記事での山崎議員の言い分。
「地域団体の会長が忙しかったので、頼まれて自分が全てやった。」
「日付の違う領収書をもらうことなども含めて、業者とのやりとりは全て自分がやった。」

(なかなか大した覚悟だ。)

そして言い分の最後。
「団体側は2年分の交付金を全額自主返納する。今後は解散する」

(あれれ、山崎議員は団体の「会員」でしょ? ただの「会員」が団体の存在に関わることを言いきっちゃっていいの?)

そして新聞記事での最後はこう締めくくっている
「市はさらに調査を進める」。

(まだまだ疑いがあるということかね。)

まとめてみると、
・不適切申請は山崎議員個人がやった。
・つまり団体ぐるみで不適切なことに手を染めたわけではない、感じ。
・日付のズレはあるとしても、代金は正しく業者に渡った、みたい。
・団体は、2年分の交付金を全額自主返納する。今後は解散する、らしい。(あくまで山崎議員個人的発言だよね、会員だし)
・市側の交付金申請時の書類チェックにも問題があるのではないか?

と、こんな感じだろうか。

こう書いてみると、領収書の書き方 “ だ け ” が問題なような印象を受ける。

代金の授受には問題ないみたいだし、団体の処遇は団体でケジメをつければいいし、という感じでね。
ただ記事最後の「市はさらに調査を進める」という書き方は、まだこの事件に続きがあることを示唆しているようにも感じる。


この新聞記事だけではなく、この辺りの日付で周囲にはどんなことが起こっていたのかを知っておいた方が良いだろう。

この記事は3月10日(土)に出されたが、実はこの前日3月9日(金)に市議会において山田たつや議員がこの事件のことを質問している。
私の印象では、この市議会でようやくこの事件が公に明るみになって、翌日の新聞記事が出た、という感じだ。
新聞記事では3月初めにこういう動きがあったことに言及しているが、それまでほとんどの市民は知らなかったと思う。

で、市議会の動きとしては、11日(日)に議会運営委員会と12日(月)の全員協議会で、山崎議員本人から状況の説明があった。
そして3月16日(金)にも全員協議会があった。

この11日、12日から16日までの動きと16日全員協議会の内容は、おなじみ「パパゲーノの夢」さんの3月17日の記事がよくわかる。
 → 「新聞報道のその後」http://pensee.dosugoi.net/e1025397.html

そして同じく16日全員協議会の様子は、白井(元)議員の新しいブログ「白井みちひろ後援会公式ブログ」の3月17日の記事に詳しく載っている
 → 「議会傍聴に行ってきました」http://shiramichi.dosugoi.net/e1025290.html

こちらのブログで危惧していることは、共に「悪いことをしたことを認めてはいるが、それで謝ってハイ終わり、で済ませてはいけない」ということだろう。


実際にここまでの動きで一般市民がわかっているのは、『 山崎議員が領収書の日付をわざと書き違えた 』ぐらいでしかないのだ。
市の調査の詳細もまだ発表されていないので、市民には「その程度」しか伝わっていない。

実は私もこの16日の全員協議会を傍聴に行ったのだが、事件そのものの詳細はこの協議会では話されなかった。
私も一般の市民の皆さんと情報量に差が無いので、まだこの時点では事件の深刻さが分かっていなかった。

白井さんブログでの議会の対応のマズさの指摘ももちろん大切なのだけれども、パパパさんのブログでの「議員さんの間でこの件に関する情報量に個人差がかなりあり、領収書の日付等の以外にも説明を要することがあるとする議員がいれば、それこそ何も知らない議員さんもいる」の部分。
これを知ること、市民がこのことを知らされることが一番大切だ。

『 そりゃアカン! 』 『 領収書どころの騒ぎじゃないじゃんか! 』となるはず。
・・・というか、もうパパパさんのブログの続きを読めばわかるのだけれどw
とまぁタネ明かしはしておいて。

とにかく16日(金)の全員協議会では市民はもちろん、市議会議員にも事件の詳細が分かっている人いない人がいて、世間も市議会もまだまだ動きが鈍かったのだ。

長くなったし、私も事件の流れを整理しておきたいので続く。  

2018年04月01日 Posted by けま at 12:22Comments(0)山崎市議交付金不適切申請